実るほど頭を垂れる稲穂かな|長崎市の整骨 あすなろ整骨院

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実るほど頭を垂れる稲穂かな

ブログ 2017年12月22日

今でもはっきり覚えています。

 

今から15年前、開業して1年ほど経ったある日、

一人の気さくなおじいちゃんが来院されました。

 

「飲み屋で評判を聞いて来たとさね。腰の痛かとさ。」

 

目がぎょろっとして、いっけん怖そうな外見に似合わず

気さくに話をしてくれる方。

 

それが兪云登(ゆ・うんと)さんでした。

 

それから腰、首、膝が痛むたびに来院していただきました。

 

施術が終わるたびに、

「楽になった~。ありがとうね。また来るけん。」

そう言って笑顔で帰っていきました。

 

あるとき、

「本ば出したけん読んで。」と

自伝をもってきました。

 

自伝?なんで?

と思いながら読ませていただいた中に

『長崎華僑会長』という文字がありました。

 

その時は「へぇ~」ほどの感覚でした。

 

なにしろ私にとっては、

気さくでやさしいおじいちゃんなのです。

 

ある日、

「入院せんばごとなったけん、しばらく来られんばい」

「またね」

 

そう言ったあの日から、兪さんにお会いすることがありませんでした。

 

そして、今朝。

新聞を見てびっくりしました。

 

社会面に「兪云登さん死去」の文字。

『長崎華僑総会名誉会長』とあります。

 

こんな新聞にでかでかと載るような人だったの!

ビックリです。

 

だって、まったく偉そうにせず、

帰り際に「またね」と手を上げて笑顔で帰っていたあの兪さんです。

 

もう2度とお会いできなくなってしまい

本当にさみしいです。

 

と同時に

地位も名誉もある方なのにまったく偉ぶらず、その素振りすら見せず

当時30歳そこそこの若輩者に対しても真摯に接していただいたことに

深く感銘しております。

 

 

心よりお悔やみ申し上げます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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